日歯メールマガジン-[No.082 08/12/08]

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
コラム<テイク・オフ>
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■現経済環境下での日歯年金
日本歯科医師会厚生・会員担当常務理事 右田 信行

 米国発の金融危機が深刻化、世界の株式市場は連鎖的に急落し、金融危機
実体経済悪化の悪循環に直面している。
先進国・新興国首脳によるサミットが開催されたが、即効性のある具体策は示
されず、また、各国の政府・中央銀行が金融緩和、財政出動を行っているもの
の、先行き不透明感から依然として、相場は軟調な展開が続いている。
今後、需要喚起を伴った景気刺激策への期待が一段と高まると考えられるが、
目下の注目点はオバマ次期大統領が率いる米国経済の動向であることは言うま
でもない。
 こうした経済環境に、日歯の有する年金が少なからず影響を受けることは必
至であり、執行部は強い危機感を抱き、その対応を進めている。
 元々、日歯年金の運用方針については環境悪化時のダメージ抑制を考慮して
保守的な運用がなされている。政策資産配分については見直しも実施したとこ
ろでもあり、足元の状況は厳しいものの、これまでの原則を維持し、引き続き
方針通りの運用継続を基本にすべきと考えている。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
JDAウィークリー
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■次期日歯会長選
大久保現会長と津曲氏が立候補

次期日歯会長選挙への立候補届出が12月1日から4日の4日間に行われ、大久保
満男現会長と津曲雅美氏(滋賀県)が届け出た。会長選挙は、代議員139名に
選挙人507名を加えた646名による郵便投票で行われる。開票日は平成21年1月
30日。

NTTデータと契約交わす
日歯レセコン基本契約書調印式

 レセコンASPサービス基本契約書調印式が12月2日、歯科医師会館で行われ
、日歯レセコン開発事業者である(株)NTTデータと事業に係る基本契約を取
り交わした。
契約に際し挨拶に立った大久保満男会長は、「日歯のある意味、命運を賭けた
事業。本事業がNTTデータと日歯の双方にとって大変有意義なものとなること
を切望する」
との見解を披露した。

■「食と8020運動 〜食べる力は生きる力〜」
 8020運動20周年記念シンポジウム
 
 8020運動20周年記念シンポジウムが12月4日、「食と8020運動 〜食べる力
は生きる力〜」のテーマの下、都内のよみうりホールで約1050名の参加を得て
盛大に開催された。
 冒頭、挨拶に立った大久保満男会長は、自分の歯で美味しく食べて楽しく人
生を送ることの重要性について説き、「生きるということは食べ続けること」
であると強調した。また、大村秀章厚労副大臣が来賓挨拶を、猪谷千春8020推
進財団名誉会長が就任挨拶をそれぞれ行い、8020運動が20周年を迎えたことに
対し祝辞を述べた。
 基調講演では、食育ジャーナリストの砂田登志子氏が「口福が幸福に・食べ
方は生き方」をテーマに、自信が考案している食に関する歌やぬいぐるみを交
えながら講演。また、「明日を素敵に生きるには」と題したミニトークでは、
エッセイストの安藤和津氏が自らの介護体験をもとに、「食」への思いを披露
した。
 なお、シンポジウムに先立ち、20周年記念式典が開催され、8020運動推進に
貢献したサンスター、パナソニック電工、ライオン、ロッテの各社に対して感
謝状が贈呈された。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
お知らせ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■「平成20年版 食育白書」が刊行

 昨年度の食育推進施策の実施状況を取りまとめた「平成20年版 食育白書」が
10月28日、閣議決定され、佐伯印刷株式会社より刊行された。本白書は、食育
基本法に基づき毎年、国会に提出することとされている年次報告で、今回が3回
目の提出となる。
 今回の白書では、第1章では、地域の特性を生かした取組の推進を中心的な
テーマとして、食に関して「子どものむし歯」を含む各種指標に見る都道府県
ごとの現状や特徴のある活動について、事例を豊富に交えて紹介している。
 また、第2〜7章では、昨年度に講じた、家庭、学校、保育所、地域における
食育推進施策の状況について解説するとともに、重要なテーマや新たな取り組
みをコラム等で分かりやすく紹介している。
 本白書の全文は、
内閣府のHP(http://www8.cao.go.jp/syokuiku/data/whitepaper/index.html
に掲載している。

 本白書は、全国の政府刊行物サービスセンター及びサービスステーション、
または、各種書店などで好評販売中。定価1050円(税込)。

日歯メールマガジン-[No.081 08/12/01]

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
コラム<テイク・オフ>
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■日歯過年度未納会費を考える
 日本歯科医師会会計担当常務理事 高木 忠雄

 日歯の活動基盤は言うまでもなく会員が納入する浄財の会費による。然るに、
平成20年6月末現在で平成19年以前の未納会費が840人分、金額にして6668万円余
(現在籍会員407人分、3003万円余/退会者・死亡者・県外異動中退会者433人分、
3664万円余)が存在する。

 日歯定款第15条では、「会員が1年以上又は1年分に相当する会費若しくは負
担金を支払わぬときは、催告し、なお支払わぬときは、理事会の決議をもって
退会させることができる」と規定されており、さらに、日歯定款施行規則第6条
に「都道府県歯科医師会は、(中略)会費、負担金を受領するほか、その所属
する会員のために立替えて本会に送金するものとする」と定められているが、
過去に実行された例はないと聞く。

 これらの会員は、日歯の都道府県別会員数に数えられており、代議員数、会長
選挙における選挙人数の決定だけでなく、日歯会計で会費の10%を会員1人当たり
に3300円交付している都道府県事業助成金の金額決定にも含まれている。
 会計担当役員として、あえて問題提起する。会員の先生方、問題解決に向け
てのご助言、ご示唆をお願い申し上げます。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
JDAウィークリー
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■日歯レセコン基本契約書を決定 利用者負担は月額1万9800円に
 第9回理事会

 第9回理事会が11月27日、歯科医師会館で開催され、日歯レセコン開発委託
事業者であるNTTデータと交わす基本契約書を決定した。
 基本契約書には、医療情報及び医療情報処理の安全管理を始め、
サービス開始予定日やトラブル等の処理、月額費用、利用者数の確保に係る事項などが盛り込まれており、利用者が負担する月額費用は1万9800円(回線費用、プロバイダ費用等は除く)となっている。
月額費用は、平成22年度末以降のサービス利用者の
規定人数である3千人を超えれば、さらに下がることもある。

 サービスは平成22年1月4日から開始する予定。日歯レセコンは、レセコン未
導入会員の救済策として開発する。

健康寿命への橋渡し─めざそう8020!! 食べる喜びいつまでも─
 第29回全国歯科保健大会

 第29回全国歯科保健大会が11月22日、「健康寿命への橋渡し─めざそう8020!!
 食べる喜びいつまでも─」をテーマに、山口市民会館で開催され、歯科保健事
業に功績のあった個人55名・9団体に厚生労働大臣表彰を、個人43名・2団体に
日本歯科医師会会長表彰を行った他、第57回母と子のよい歯のコンクール優秀親
子6組を表彰した。
 また、シンポジウムでは、「食べる喜びいつまでも」をテーマに、「食を味わ
い・噛むことができる環境づくりをしましょう」「『歯が大事、口の健康が大事、
“食”が大事』…“食べる喜びいつまでも”」「歯を守ろう、口の健康を守ろう」
の3題の基調講演が行われ、健康長寿の達成に向けては、食べる喜びをいつまでも
保つことが重要である旨呼びかけた。
 なお、大会の最後に行われた「大会宣言」では、住民参加型の保健活動として、
新たな8020運動の展開に向けて努力することが力強く宣言された。

■“口腔機能向上加算”見直しへ
 社保審・介護給付費分科会

 社会保障審議会の介護給付費分科会が11月21日、都内の全社協・灘尾ホール
で開催され、現行では医療保険での歯科医療を受診している場合は算定できな
い「口腔機能向上加算」に対し、嚥下機能訓練以外の目的で歯科治療を受診し
ている場合は算定を可能にすることなど、次期介護報酬改定に向けた口腔機能
向上に係る報酬と基準の見直しの論点が示された。
 また、分科会では、口腔機能向上サービスの充実化により、誤嚥性肺炎の予
防や栄養状態の改善などの効果が見込まれることから、見直しに賛同し、充実
化・人材確保・報酬評価を求める声が多数上がった。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
お知らせ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■「歯科補綴物の多国間流通に関する調査研究」へのご協力のお願い

 歯科技工物の取り扱いについては現在、患者への十分な説明のもと歯科医師
の歯科医学的判断に委ねられています。
 一方、海外で作製された歯科技工物については、その流通経路を含め、実態
が明らかになっていない部分もあります。
 こうした背景から現在、厚労省科学研究において全国の歯科医院を対象に実
態調査を行っていますが、回答提出は好ましくない状況にあります。
 つきましては、日歯において任意に抽出された会員の先生におかれましては、
上記趣旨をご理解の上、至急ご回答の程よろしくお願いします。

◇問い合わせ及び提出先
 〒951-8126 新潟市中央区学校町通2-5274
 新潟大学医歯学総合研究科口腔健康科学講座(予防歯科) 宮崎秀夫
 E-mail:hideomiy@dent.niigata-u.ac.jp
 (お問い合わせは、メールにてお願いします)

ブログのマイナー・チェンジ

このブログを始めて、早10ヶ月(中途半端な時間表現ですネ)。
アクセス数も2万を超えたこともあって、テンプレを変えて、マイナー・チェンジしました。

同期開業の先生に開業年が違うと指摘されて、それも修正(汗)。

何もサバを読んで「若く」見せる歳ではないのですけどネ。
単に生来、頭が悪いのと、もしかしたら「ボケ」が始ったか???

それと、老眼もあるので「字は大き目」に変えました。

何か年寄り歯医者の雰囲気が漂って来ましたが、歯科医師会の会員の平均年齢は50歳を超えたとか・・・
若い先生方は入会しない、年寄りは長生きするで、年齢構成は日本の平均どころではない現状があります。

今度は終身会員からも会費を徴収することが検討されたいるようですが、致し方ないってことですか。

日歯会員数が減少に転じましたが、これは高齢の先生の減少が大きく影響しているようです。

先のことを考えて、早めに退会してたりして。レセプトオンライン化の話もありますしネ。

未入会者には入会金を安くして、高齢者からは会費を徴収する。

少子化対策と高齢者対策の国の政策とダブる所がありますねぇ。

経済、金融だけではなく国同士のリセッションも始ったわけで、これからどうなるんだろう?

日本は「技術力」で勝負するしかないんだろうけどサ。

ブログのマイナー・チェンジと言うセコイ話から、最後はエライでかい話になってしまった。

歯医者は黙々と小さな口の中ことを考えてれば良いってか、チャンチャン!

日歯メールマガジン-[No.079 08/11/10]

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
1》コラム<テイク・オフ>
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
食品による窒息事故への正しい理解を
 日本歯科医師会地域保健・産業保健担当常務理事 池主 憲夫

 このところ、食品による窒息事故が問題になっている。
 マスコミや政府の追及が限定されているために、カップ入りゼリーなどの特
定の食品の欠陥だけが問題視されるような傾向がある。
 しかし、平成19年度の厚労省の調査によると、窒息事故で命を落とす人は年
間4千人以上(1日11名)
に上り、その原因となる食品は、1位餅、2位米飯(お
にぎりを含む)、3位パン、4位魚介類、5位果実類
と、いわゆる主食とそれに準
ずるものが大部分を占めている。アメや問題のゼリーは、ごく一部にしか過ぎな
いことが示されているのである。
 食品による窒息は、まさに摂食・嚥下の事故である。これは、常に日常生活に
潜む危険であり、その対象の多くが老人や小児ということなどに鑑みると、窒息
に係る正しい情報を提供していくことは、歯科の重要な社会的役割と言える。

 日歯は、「しっかり噛んで食べることは、今すぐできる窒息予防」を社会に
早急に訴えるべく、その準備を進めている。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
2》JDAウィークリー
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
日歯、塩谷文科相に需給対策要望
 質の確保へ近隣国立大の機能分化推進など求める


 日歯は11月5日、大久保満男会長と箱崎守男副会長が文部科学大臣室を訪ね、
塩谷立文科相歯科医師需給に係る要望書を手渡した。
 日歯は、質の確保の観点から、国立大学歯学部に対して入学定員削減を行っ
た上での研究中心の強化及び機能分化を図ることを要望。また、医師養成課程
を併せ持つ私立大学歯学部に認めていた、「平成10年度の入学定員から10%を
超える削減を行う場合の、削減分の医師養成課程への上乗せ」などの施策を、
国立大学歯学部に対しても講じるよう求めた。
 私立歯科大学・歯学部に対しては、入学定員削減の大きな障害となっている
経営面の問題を解決するために、財政的支援を含めた入学定員削減の促進策を
講じるよう要望した。

■日歯、介護報酬改定に向け意見書提出
 社保審・介護給付費分科会

 社会保障審議会介護給付費分科会が10月30日、都内の航空会館で開催され、
日歯は次期介護報酬改定に向けて、給付調整の撤廃や、介護保険施設入所者に
対する専門的口腔衛生管理体制の整備などを求める意見書を提出した。
 給付調整の撤廃では、口腔機能向上が平成18年度改正で導入されたものの、
歯科医療を受けながら介護予防サービスを受けることができない状況にある
ことに鑑み、改善を求めた。
 また、重度の要介護者は口腔機能管理の必要性が重要であるにもかかわらず、
介護老人保健施設介護老人福祉施設歯科医師・歯科衛生士が配置されて
いないケースが多いことから、口腔管理が適切に行われるような体制の整備も
要望した。

どうも、文部大臣への要望書については、あっさりし過ぎてるので、他の先生のブログから詳細をアップ。

日歯 塩谷文科大臣に要望書

日本歯科医師会の大久保満男会長・箱崎守男副会長と日本歯科医師連盟の蒲生洵副会長は11月5日、塩谷立文部科学大臣静岡8区)を訪れ、平成18年8月31日に文部科学大臣及び厚生労働大臣の間で取り交わされた確認書を踏まえた3項目の要望書を手渡し、対応を強く要請した。10月18日の東海信越地区歯科医師会役員連絡協議会で、塩谷大臣が歯科医師需給問題等の解決に向け積極的な姿勢を示したことを受け、箱崎副会長が「文科省と日本語で対話ができるようになったのは、ここ2〜3年のこと。それまでは歯科が何をいっても、文科省に通じることはなかった。今日、塩谷大臣から入り口の部分を課題にして文書を持ってきてほしいとの要請があった。日歯として責任を持って大臣にお届けしたい」と話していた。今回の要望書は、日歯がこれに即座に対応したもの。要望書は以下のとおり。

【要望書】

歯科医師過剰問題、歯科医師国家試験合格率の低下等により、近年、歯科大学(歯学部)の入学希望者が減少している。さらに、私立歯科大学(歯学部)の一部に定員割れが生じている。このような状況が継続すれば、歯科医師の資質の低下を招くおそれがある。国民に対して良質の歯科医療を提供するという責務を達成するために、平成18年8月31日に文部科学大臣及び厚生労働大臣の間で取り交わされた確認書を踏まえ、下記のとおり要望する。

               記

1)大学院重点化を行った国立大学歯学部が、学部学生入学定員の削減を行い、研究中心の強化を図ることを要望する。また、大学院重点化を行っていない国立大学歯学部が、近隣の国立大学歯学部と相互に連携・協力し、歯科医師養成あるいは卒後研修教育を中心とする等の機能分化を図ることを要望する。

2)医師不足対策のための医師養成数の増を図るために、私立大学の歯学部定員の医学部定員への変更を認めることが、平成20年8月に通知されたが、国立大学においても、私立大学と同様の施策を講ずることを要望する。

3)歯科医師の資質の向上の観点から、入学者の質を確保するための入学定員削減は重要な課題である。私立歯科大学(歯学部)においては、経営上の問題が大きな障害となっているので、財政的支援を含む入学定員削減の促進策を要望する。

【デンタルタイムス21速報 :2008年11月7日】



需給対策が従来の歯学部定員定員削減一辺倒から、新たな目標に向って大きく変化してきた一つの表れです。特に、今回は、可能性のある具体的な要望をしたのが特徴です。

また、今回の文科大臣への要望書提出は、連盟でのデンタルミーティングに大臣が参加して、先の確認書の存在を知らないことが分かったのが事の発端で、日々の連盟活動の大切さも感じる今回の要望書提出です。そしてこれは大学サイドだけで進められる話ではありません。


それに対するある方のコメント


国立大学歯学部への要望内容には首を傾げます。需給と歯科医師の資質向上などの問題は、私立歯科大学(歯学部)の自然淘汰により改善されるのではないでしょうか。
私立歯科大学(歯学部)への財政支援はあり得ないのでは・・・・


全く同意ですネ。
学生の質を担保したいなら・・・・
歯科医師の需給を入り口でコントロールし易くする為には、私立と国公立の比率は・・・・

日歯メールマガジン-[No.078 08/11/03]

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
1》コラム<テイク・オフ>
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
公益社団と一般社団との選択
 日本歯科医師会専務理事 村上 恵一


 日歯は現在、公益社団法人の取得に向けて鋭意努力している。しかし、都道
府県歯・郡市区歯の中には、公益社団法人と一般社団法人のどちらに移行すべ
きか思案しているところもあろうかと思う。
 では、事業を行う上での公益社団法人と一般社団法人との明確な違いは何で
あろうか。
 「現時点では、違いは明確にはない」。これが、正直な感想である。
 例えば、税制がそうである。とりわけ法人税の課税を比較すると、一言で言
えば、歯科医師会は「非営利性が徹底された法人」に該当するので、公益社
法人だけでなく、一般社団法人にあっても優遇措置が適用され、収益事業にの
み課税される。
 日歯としては、各歯科医師会が公益社団法人・一般社団法人のいずれを選択
するにしても、円滑に移行できるよう、定款案の作成等の準備を進めていると
ころである。
 各歯科医師会にあっては、5年間の移行期間を最大限に活用し、他団体の動向
等を見据えながら、焦ることなく、選択・移行手続きをとることも一つの手段
だと考える。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
2》JDAウィークリー
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
日歯レセコン“開発着手”を決定 委託事業者はNTTデータ
 第8回理事会


 第8回理事会が10月23日、歯科医師会館で開催され、平成23年度からのレセプ
トオンライン請求義務化に対応すべく、日歯レセコンの開発に着手することと、
開発委託事業者をNTTデータにすることを決定した。
 日歯レセコンは基本的にはレセコン未導入会員を対象に開発する。高いセ
キュリティの担保の他、機能も初心者が対応できるような必要最低限のものに
する予定。委託事業者であるNTTデータは、医科や病院等でのレセプトオンライ
ン請求システム構築等の実績がある。
 日歯はレセプトオンライン請求義務化に対し、対応できない歯科医師が保険
診療の場からの撤退を余儀なくされることによる地域医療の崩壊や、歯科医師
裁量権が奪われかねないことなどを懸念し、当初より反対の意向を表明。同時
に、「手挙げ方式」を主張してきており、この姿勢は今後も継続していくこと
を確認している。

白河歯科医師会ホームページ

最近は、白河歯科医師会のホームページの立ち上げの方に目が行って、自分トコのHPやブログがご無沙汰になっております。

1月ほどかけてチョコチョコ手直ししつつ、やっと形になってきたかと・・・

白河歯科医師会HP ←クリック!

これからも少しでも良いものになるように、手を加えて行きたいと思います。

私だけでなく、白河歯科医師会の会員は誰でもコンテンツの作成、情報発信が出来るように工夫したつもりです。

佐久間歯科医院のHP共々、宜しくお願い致しますデス。

エントリー・ページのスクリーン・ショットはこんな感じ↓  一部分ですけどネ。

日歯メールマガジン-[No.077 08/10/27]

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 コラム<テイク・オフ>
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■機構改革の実施について
 日本歯科医師会副会長 堤 直文

 日歯の機構改革について検討を進めているので、その経緯について報告したい。
 改革というものは、現在何らかの問題があるから対応するものであろう。
そこで現在の日歯における制度、事業、組織の各々について、まず問題点を
列挙し、その問題点の各事項について、分析・整理・検討している。
 検討課題は、1.制度改革として、会員種別や入会促進2.事業改革として、
日歯の事業の検証など3.組織改革として、日歯事務局組織や地区(ブロック)
制の再編成について、などがあり、順次検討し、理事会の協議題として提言
している。
 この中で、地区制については、平成8年の定款等検討臨時委員会で検討課題
として取り上げられ、その後平成10年の定款・諸規則検討臨時委員会で検討され、
平成14年の定款等改正委員会では、「重要課題である」とし、合理化を図るべき
ことが付言されていた。
 これらを踏まえ、また、平成19年10月の機構改革検討委員会の答申もあり、
第161回代議員会で、10地区制から7地区制に変更する議案が可決されたところ
である。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 JDAウィークリー
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■“完全義務化撤廃”“手挙げ方式” 求める
 オンライン請求で三師会が共同声明

 三師会は10月22日、厚生労働大臣室に舛添要一厚労大臣を訪ね、レセプト
オンライン請求に対応できない医療機関等が撤退することによる地域医療崩壊
を阻止するため、請求完全義務化撤廃と、手挙げ方式を求める共同声明を手渡
した。
 共同声明を受けて舛添厚労大臣は、「与党決議であるので難しい」としたも
のの、地域医療の崩壊に拍車がかかることには一定の理解を示した。
 また、同日に三師会合同記者会見が開催され、大久保満男日歯会長は、
「対応が困難な歯科医師が、医療現場からの撤退を余儀なくされることで、地域
医療が混乱することを憂慮している」との見解を示した。

■渡辺委員、実調6月調査の見直しを要望
 中医協総会

 中医協総会が10月22日、厚労省内で開催され、平成22年度診療報酬改定に
向けた第17回医療経済実態調査のスケジュールを了承した。調査は前回同様
改定前年の6月に実施する場合、平成21年の10月下旬に速報値を報告する。
調査のあり方については、日医が示した改善案をたたき台に、今後、調査実施
小委員会で検討していくこととした。
 日医が示した医療経済実態調査の改善案は、▽決算ベースで把握する▽定点
調査を基本とする、など。
 これを受けて渡辺三雄委員は、日医の改善案に基本的に賛成の意向を示した
上で、調査時期並びに単月調査からの見直しを要望した。

■専門家の意見を参考にしたセルフケアの実践呼びかける
 Living Health & Life フォーラム

 Living Health & Life フォーラム「セルフケアから始まるお口の健康
〜フッ素のチカラで歯を守る〜」(主催:日本歯科医師会・サンケイリビング
新聞社、協賛:明治製菓株式会社)が10月21日、東京・新宿紀伊國屋ホール
開催され、第一部として、飯島洋一長崎大学大学院医歯薬学総合研究科口腔
保健学准教授が「フッ素の上手な使い方〜フッ素の効果とセルフケアを中心と
して〜」と題して、講演を行った。
 また、第二部では、石井実和子・東京都歯科医師会附属歯科衛生士専門学校
教務主任、荒川千賀子・同専任教員が、むし歯や歯周病を防ぐための講演と
正しいブラッシングの実演を実施。来場者に見えやすいよう、会場内に同校の
学生を複数配置して解説した。
 第三部では、飯島、石井両氏による「Q&Aコーナー」が行われ、来場者の事前
質問に回答。両氏ともに、専門家である歯科医師・歯科衛生士の意見を参考に
した上でのセルフケアの実践を呼びかけた。

三師会が「レセプトオンライン化一律義務化反対」の共同声明を出した。
その一方で、以下の記事がほぼ同日で出ました。

(株)NNTデータが日歯レセコンソフト開発へ
http://espelana.blog109.fc2.com/blog-entry-692.html

日本歯科医師会10月定例会見

平成22年1月からサービスを開始

日本歯科医師会は10月23日,定例会見を開き「日歯レセコン開発事業」などについて説明した.担当の近藤勝洪副会長以下概要を述べた.

<近藤副会長の概要説明>
平成22年の1月から,日本歯科医師会レセコンソフトのサービスを開始したい.日歯がどれくらいの金額で会員に提供していくかについては,まだ最終的に決まっていない.
本日の理事会で会長一任になった.選定企業は(株)NNTデータに決まった.
日本総合研究所に委託し,4月に幅広く事業者に対し公募・説明会案内を出し,日本総研が第1次選定で5社を選定した.5社から日歯もプレゼンテーションを受け,レセプトオンライン検討員会が答申し,7月の理事会で第2次選定として3社を選定した.
さらに2社に絞り込んだ.同時に富士ゼロックスとアドバイザリー契約を7月に締結した.9月レセコン未導入者を対象にレセコン開発事業に係る調査を実施した.10月の理事会でレセコンソフトは開発事業化を決定し,事業者としてNNTデータを選定した.
今後,どの段階でも評価を行う方針であるが,NNTデータが一番評価できた.当初は価格面で折り合わなかったが,最終的に日歯の意向を理解してもらった.同社の熱意を感じることができた.
これから時間をかけて,会員のためのレセコンソフトの開発に手を組んでいける事業者である.
日歯がNNTデータに支払う金額は現時点では言えない.当初は数10億円の開発費を提示された.第1次選定5社も開発費用にバラツキがあった.そのなかでNNTデータが最も低い開発費であった.
レセコンソフト未導入の会員負担の金額も(受益者負担)未定である.全会員の会費でレセコンソフトの開発を行うので,その会費を一部の会員のために使うのはどうか,という意見もあった.
しかし,色々な形で日歯にデータが入るので,それを全体的に会員に還元できる.そこで受益者が負担し,補う形で日歯も負担する.具体的には11月の契約時に会長が決める予定である.
既存のレセコンソフトと比べ,はるかに単純な,初心者でも簡単に操作できるソフトの開発を目指す考えである.予約,画像管理,各種集計,カルテ作成等の多様な機能は有しない.
患者登録管理,診療入力,窓口清算,レセプト作成,レセプト管理などができるレセコンソフトである.基本的にカルテにはならない.電子カルテも考えていない.
また,富士ゼロックスとのアドバイザリー契約は,日歯がレセコンソフトを開発する能力はないので,当然,IT関連の複雑な内容をNNTデータ側と話す際に,色々な意見を専門的な立場でいただいてきた.選定に係る部分についても,日歯の立場に立ってアドバイスをいただいた.

<大久保満男会長補足説明>
レセコンを持っていない会員が約2割いる.未導入者の救済策として,レセコンソフトを開発する.あとの8割はレセコンを持っているが,そのままオンライインに乗れるわけではない.そこに誤解があり,レセコンを持っていればそのままレセ電に対応できるわけではない.
できるだけ簡便で,しかも安価で余分な機能はいらない.最大限これだけあればレセ電に対応できるレセコンソフトにする考えである.日歯にはこれまで,その対応がなかった.日本医師会にはすでに色々あるので,日歯が独自に開発せざるをえなかった.
また,1社が最終的に選定されたが,そこには利害生じる.なぜその1社が選定されたのか.不透明や不明朗なことは1点もない,という進め方をしろと私は厳しく申し入れ,それが守られてきたと感謝をしている.我々は専門家ではないので,第3者的,外部の客観的な目や専門家の意見を必要としている.きちんと評価をしてもらったので,恣意的な形で1社を選定したわけではない.

共同宣言は、オンライン化が一律義務化になったら診療所を閉院すると言っている先生方のことを考えたものであり、日歯謹製のレセコン開発(日歯はレセコンとは言っていない、開発企業もNTTデータなのかNTTコミュニケーションズなのか情報が錯綜しているようですが)については、手書きレセプトの医療機関でオンライン化への対応を考えている方々への配慮と言う事でしょうか。
それだけではなく、既存のレセコンメーカーのオンライン化対応ソフトへの乗り換え、オンライン化に伴う新たな費用負担を強いることへの牽制になるわけです。その他、レセプト・データを直接歯科医師会が利用することが可能になる、レセプト・チェックソフトの仕様、運用に関しても意見を言えるようになる。認証局を作ることで、会員は一括してレセプト請求ばかりでなく、医療連携、クリティカル・パスの発行などに利用出来る。

多分、日歯が何もしなくても、レセプトオンライン化に関してはメーカーが対応してくれます。ただ、どのくらい吹っかけられるかは・・・
電子点数表が出来れば、それに沿ってレセプト・チェックソフトも出来てくるし、メーカーは組み込み済みのソフトを出すでしょう。しかし、メーカーはチェックの行き過ぎや不合理については意見を言う事はなく、一生懸命に如何に電子点数表の定義どおりにチェックソフトを作るかに没頭するでしょう。

決して、手書きレセプトの先生方だけのために「レセコン開発」はムダなどとは考えないで下さい。

本音としては、誰もメンドウな「レセプト代行請求」などに関わりたくない。唯一のチャンスは日歯が「レセコンソフト」を開発することなのです。それに費用負担だけで異を唱えるとすれば、そう言った歯科医師会は一部の会員を見捨てることを公言するようなものです。
歯科医師会がやらなくても、支払い基金が、国保連合会がやってくれる。そうかもしれませんネ。その後は、返戻の嵐でしょうか???紙で出しても電子データに変換されて、そこでチェックを受ける訳ですから。