●歯に埋めるICタグ 東北大チーム 実用化研究

虫歯治療などの際、詰め物と一緒に氏名や生年月日などの個人情報を登録したICタグを埋め込み、携帯電話などで情報を読み取って個人を識別する認証システムの実用化に東北大の研究チームが取り組んでいる。研究に当たっている堀内博名誉教授と歯学研究科の石幡浩志助教は、患者の取り違え防止や、自分の口元に近づけた時だけ動作する携帯電話の開発につなげたいとしている。

実用化にはICタグを誤って飲み込んだ際の安全性の確保、人体に埋め込むことの是非など倫理面での議論も必要になりそうだ。

ICタグは情報を登録する集積回路とアンテナを組み合わせ、外から微弱な電波を当てて情報を読み取る技術で、物流などの分野で利用されている。

石幡助教らは治療で歯を削った際にできる空間に着目。実験では縦約8ミリ、横約3ミリ、厚さ約2ミリのICタグをイヌの歯の中に収めた。情報は3センチ程度離れても読み取れたという。

石幡助教は「ICタグは歯の中に埋めるため、生体の拒絶反応などは起きない。携帯電話を利用する時の“鍵”にも使えるなど応用範囲は広い」と話している。

研究成果は米国の電気電子学会の論文誌に掲載された。

●歯型照合システム初開発 群馬の歯科医 身元確認大幅短縮

歯のレントゲン写真を使った遺体の身元確認をパソコンを使って大幅に短縮するシステムを、群馬県高崎市歯科医師、小菅栄子さん(36)らが日本で初めて開発した。実用化されれば大規模災害や航空機事故の際の身元確認が迅速化するほか、行き倒れの身元不明遺体の特定にも威力を発揮しそうだ。

遺体の身元確認は、指紋による照合がシステム化されているが、歯によるものは、遺体と生前のレントゲン写真を目視で比べるため時間がかかる。歯のレントゲン写真は、同じ部位を撮影しても照射角度などで微妙な違いが生じるため、パソコンによる正確な判別は難しいとされてきた。


歯にICタグを埋め込むと言うのは盲点でした。
アメリカでは体内(腕など)に埋め込んで個人認証に使っている人が居られると以前聞いていましたが。
痛い思いをしてワザワザ体内に埋め込まなくても・・・なんて思ってました。

接触型のICタグを使って携帯電話で読み込む。色々な応用が出来るでしょうネ。
ICタグ自体は電源も要らないし、比較的安価ですから。
あとは記事に書いてあるとおり、間違って飲み込んだりした時の安全性です。

これから本格的なIT化社会が到来します。それに伴いサイバー犯罪も増加するでしょう。セキュリティと関連して、個人認証は重要になってくると思います。

そして、個人認証繋がりで、2つ目の話題です。
大規模災害(天災や航空機事故など)で、身元不明者などの確認には、歯科医師が「歯型照合」という形で協力して来ました。これは、結構地道な作業ですが、確認できる確率は非常に高いものです。たしか6本の歯型の一致で、同一人物である確率は100%に限りなく近づくとか、記憶しています。
その作業が効率的に行われるというのは朗報です。

我が福島県も、警察歯科医部会と県警などと連携して毎年研修会を開いています。診療だけではなくて、こんな所でも歯医者さんは地域に協力しているということです。医師のように災害救助で派手な報道はされませんけど。


そうですよね、S先生!