日歯メールマガジン-[No.072 08/09/22]

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1》「医療保険資格確認における社会保障カード(仮称)導入効果に関する
調査」への対応について(お願い)
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 このほど、(株)野村総合研究所が、厚労省政策統括官付社会保障担当参事
官室からの受託事業で、「医療保険資格確認における社会保障カード(仮称)
導入効果に関する調査」と題した調査票を無作為抽出で2800歯科診療所に送付
しています。(回答期限10月8日)
 本会はこれまで、社会保障カード(仮称)の在り方に関する検討会において
社会保障カード(仮称)」について、「様々な課題があることから拙速に
導入するべきではない」旨意見を述べて参りました。
 それにも関わらず、当調査の内容は偏った内容にのみ焦点が当てられ、誤解
を与えかねないものとなっており、また、医療機関が対象となっているにも関
わらず、検討会に委員を送っている本会、日本医師会日本薬剤師会に何ら
事前の説明がないまま実施されています。
 これを受けまして、本会は9月18日の第7回理事会において「調査については
協力の必要がない」との姿勢でいくことを決定し、各都道府県歯宛に通知いた
しました。その上で、厚労省に対して強く抗議を申し入れる予定であります。
 つきましては、対象となられました会員の医療機関におかれましては、事情
をご賢察いただき、本調査に回答なさりませんようお願いいたします。
 なお、社会保障カード(仮称)導入検討の現況や本会の主張等につきまして
は、改めてお知らせいたします。
ご協力、よろしくお願い申し上げます。

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2》コラム<テイク・オフ>
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■IT化への対応―映像配信システム―
 日本歯科医師会庶務・秘書担当常務理事 浅野 正樹

 日歯では、情報の共有化を含めた会内のIT化、都道府県歯との新しい
ネットワークの構築に向けた対応を図るため、IT化推進委員会を設置・諮問し、
課題の抽出と今後の対応について答申を受けた。
 これに基づき様々な映像配信システムを検討した結果、インターネット回線
を使用したシステムを導入し、7月開催の都道府県歯地域保健・産業保健担当
理事連絡協議会及び医療安全・医療管理・税務担当理事連絡協議会で都道府県
歯に試験的に映像配信を行った。
 その後実施したアンケートでは、「視聴した」27(57.4%)、
「視聴していない」16(34.0%)、「未回答」4(8.5%)という結果とともに、
視聴した地区では、ほぼ映像・音声ともども良好であるとの回答を得た。
ただ、予算の関係上、カメラの台数に制限があることによるカメラのアングル
に若干の不満がある旨の回答もあった。
 今後は、都道府県歯、そしてより多くの会員の先生方に知りたい情報をタイ
ムリーに提供すべく、このシステムの活用範囲を広げていきたいと考えている。

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3》JDAウィークリー
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■重度要介護者へのアセスメントに口腔機能関連項目の位置付け等要望
 介護給付改定に係る意見提出に向け基本的方向了承
 第7回理事会

 第7回理事会が9月18日、新歯科医師会館で開催され、社会保障審議会の介護
給付費分科会で11月から12月頃に行われる審議の中で、日歯として出す介護
報酬改定に係る意見の基本的な方向を了承した。口腔機能向上(口腔ケア)の
必要性・有効性ともに最も高い施設入所者を中心とした重度要介護者に対する
アセスメントに、口腔機能に関する項目を位置付けることなどを求める予定。
 また、厚労省からの受託事業として野村総合研究所が実施している「医療
保険資格確認における社会保障カード(仮称)導入効果に関する調査」に対し、
特段の協力は必要としない旨都道府県を通じて会員に周知することも決定した。
 日歯は社会保障カード(仮称)に対し、「健康保険証としての医療保険資格
確認への利用には様々な問題がある」として、拙速な導入に警鐘を鳴らしてい
たが、同調査では、導入により資格返戻が減少する効果だけの内容にとどまっ
ている。
 同調査は、全国の既存保険医療機関のうち2800の歯科診療所が無作為抽出
されて行われている。